地方銀行は、各都道府県に本店があり、一般社団法人全国地方銀行協会(第一銀行)または社団法人第二地方銀行協会(第二銀行)に加盟している銀行です。
信用金庫・信用組合より営業範囲は広く、都道府県を中心に、商圏内の大手・中堅・中小企業との取引を中心に行っています。地域経済に大きな影響力を持つ金融機関ですが、全国展開をしていないので提供できるサービスに限りがあります。メリット・デメリットを、それぞれ理解したうえで、事業規模によって臨機応変に利用しましょう。
地方銀行を使う3つのメリット
メリット1 協会保証付き融資(マル保)を受けやすくなる
協会保証付き融資(マル保)を受けやすいです。地方銀行、信用保証協会のどちらも主として都道府県単位で活動していることもあり、お互いの情報共有が盛んに行われています。そのため相互の相性が良く、マル保の審査が通りやすいと言われています。一般社団法人全国信用保証協会連合会が公開している資料「平成29年度全国信用保証利用状況」によると、金融機関群別にみた保証承諾実績の割合は都市銀行が11.8%に対して、第一・第二地方銀行合わせて48.5%と最も多くなっており、取引関係が特に密接であることが分かります。
メリット2 海外取引でも利用しやすい
海外との取引にも適応しており、対外的な決済用口座としても利用できます。
信用金庫・信用組合と比べて店舗数が多く、提供しているサービスの種類も多いので、事業展開する範囲を広げても、ある一定程度であれば、対応することが可能です。
メリット3 都道府県内だけの活動ならばメインバンクとしても利便性に優れている
活動範囲が都道府県内の会社であればメインバンクに向いています。
地方銀行がある都道府県内では、都市銀行よりも多くの支店や、店舗数、ATMが用意されていることが多いのでメインバンクとして、利便性に優れています。
地方銀行を使う3つのデメリット
デメリット1 ネットバンキングの機能が弱い
インターネットバンキングでのサービス機能が弱いです。
インターネットの普及に伴って、インターネットでの取引サービスを実施する所も増えてはいますが、都市銀行やネット銀行に比べるとネットサービスの機能面で劣るところが多いので、ネットを使った決済が中心になる会社にとっては不便を感じる場合があります。
デメリット2 取引先に対する信用力が低い
都市銀行と比べ対外的な印象が劣ってしまいます。
都市銀行ほど幅広いサービスを行っておらず、知名度も高くないので、売上などの振込指定口座で使用するには、信頼度が低くなってしまうことがあります。
デメリット3 都道府県を跨いでの事業展開の際には融通が利きにくい
全国展開をする際に融通が利きにくいです。
地方銀行の主な活動範囲は都道府県単位となっているので、複数の都道府県にまたがって事業規模を拡大するのであれば、決済用の口座としては利用しづらい部分があります。
地方銀行とうまく付き合うポイント
地方銀行と上手に付き合っていくために、以下のようなポイントを押さえておきましょう。
ポイント1 信用金庫からの次のステップで利用する!
徐々にステージアップしていきましょう。まずは、信用金庫・信用組合の融資から始めて、経営が安定してきたら、事業規模拡大に合わせて、地方銀行から融資を受けるようにしましょう。その際、一気にメインバンクを地方銀行へと変えてしまうと、信用金庫・信用組合とのお付き合いに影響が出てしまう事があるので、バランスを保ちながら段階的に移行していきましょう。
ポイント2 定期的に会社の経営状況を報告する!
定期的に会社の経営状況について情報提供をしましょう。
信用金庫・信用組合の営業担当者と比べて来訪頻度が少ないので、自ら銀行へ足を運び情報共有する場を作ることは、融資をスムーズに進めるために効果的です。取引を始める際には担当者を決めてもらい、営業担当者が自社に来てもらいやすい雰囲気作りをすることも大切なことです。融資姿勢は担当者の性格や、支店の周辺環境によって異なるので、別の銀行に変更することで上手くいく場合もあります。
ポイント3 事前に税理士に格付けを意識して決算書を作成してもらうように依頼する!
決算書は財務格付けを意識して作成してもらいましょう。
各金融機関には「格付」という企業から受け取った決算書をもとに独自の採点基準で点数を付けた成績表のようなものがあります。地方銀行は信用金庫・信用組合よりも会社の決算書の内容に重きをおく傾向が強いです。たとえ利益が出ていても財務格付けの良否によって融資を断られることもあるので、その点を税理士に相談しておきましょう。
以上「地方銀行で融資を受けるメリットとデメリット、そして付き合い方のポイントとは?」でした。
事業者向けビジネスローンで融資を受けるメリットとデメリット、そして付き合い方のポイントとは?
信用金庫・信用組合から融資を受けるメリットとデメリット、そして付き合い方のポイントとは?
尚、信用金庫や信用組合はメガバンクと比較すれば融資を受けやすいとはいうものの、取引実績がなかった場合は、1か月程度かかります。もし、500万円から1000万円程度の資金確保さえできれば資金繰りが改善できるようなら、スピーディに資金調達できるビジネスローンで一時的に資金手当てすることも検討しましょう。
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尚、以下のような事業者の方で、どうしても資金調達が必要な方はビジネスローンと平行してファクタリング(売掛金の早期売却)の利用をおすすめします。
・様々な事情で金融機関からの借り入れによる資金調達が難しい方
・すぐにつなぎ資金が必要な方
・創業後、1年以上の営業実績が無い方(決算が終わっていない方)
・税金未納がある方
・赤字決算の方
特に赤字決算の場合は銀行との今までの取引関係もあり、追加融資が可能な場合も多々ありますが、税金未納の場合は、銀行は絶対に融資をしてくれませんのでファクタリングしか方法がないかもしれません。日本ではまだまだ知名度の低い資金調達法ですが、経済産業省も推奨している100%合法の資金調達スキームです。ちなみに米国ではおよそ15%の利用に対して、日本では1%程度です。