会社を作って事業を起こすことを考えた場合、開業するための資金がどのくらい必要かを計算しなければなりません。少なくとも開業してから1年間にどれだけ資金が必要かをシミュレーションしておくようにしましょう。当然ながら計画通りすべてが進むことは少ないので、途中で想定外の費用が発生したり見込み通りに売上があがらないのが当たり前なので、その部分も初めに考慮した上で必要な資金を見積もるようにしましょう。
基本的には開業資金は以下の4つに分けてまとめてみるようにしましょう。
・開業準備資金
・つなぎ資金
・赤字の場合の補填するための資金
・生活資金
目次
開業準備資金 - まずはすべてを書き出すことから始めましょう
たとえば、雑貨屋さんを始める場合は、商品やアイテムを並べるための棚やテーブル、レジなどなどが必要になります。製造業を始める場合は機械を購入する資金等が必要になるでしょう。運送業を始めるにはトラックなどの車両も必要です。また、今の時代はどのような業種を始めるにもパソコンやプリンターは必需品なのでそれらも含めます。
事務所を借りる場合は、保証金も必要で、事務所を解約するまでは戻ってこない資金です。ちなみに将来的に事務所を解約した場合、2か月や3か月分の賃料分が償却となりその分が減額されて返金される場合が多いです。覚えておきましょう。
このように様々なモノに資金が必要ですので、まずはすべて書き出すことから始めてください。
つなぎ資金 - 余裕をもって見積もりましょう
つなぎ資金とは仕入れの代金や事務所家賃、交通費やインターネットや携帯の通信費等、日常の営業活動に必要な資金のことをいいます。一般的に事業者同士の取引の場合、商品の引き渡しと同時に現金で支払うよりも、請求書を受け取ってから月末等に一括で支払うことがほとんどです。なので、実際に現金を回収できるのは1か月から3か月先になります。一方、スタッフの給料や交通費、事務所家賃等は待ってくれませんので支払いが生じます。そのためのつなぎ資金を余裕をもって見積もっておくことが大事です。
赤字の場合の補填するための資金 - 2パターン以上の創業計画を作っておきましょう
創業時は、どんな商売にしても、だいたい当初の計画通り売り上げがあがらないのが普通です。毎月赤字が続く期間も覚悟しておき、常に補填できる資金を確保できていることが肝心です。そのため、創業計画は固めに作っておくことが当たり前ですが、同時に、うまくいかないときの計画も最低1つは作っておき、その場合にどうやって事業を継続するかあらけじめシミュレーションを作っておき、実際のその状況になった場合でも、慌てずに対処できるようにしておきましょう。
生活資金 - 自分の生活資金は1年分確保しておきましょう
サラリーマンの方と、起業した方との違いは、何に対してお金をもらうかという点です。自分の時間を切り売りして会社から給料としてお金をもらうのがサラリーマン、起業した人は、自分(自社)が提供したサービスや商品(価値)の結果に対してお金をもらうことです。生活が厳しい状況で、冷静な経営判断は難しくなります。ただでさえ起業して成功する確率は低いといわれていますので、一年間は普通に生活できるだけの資金は確保してから起業するようにしましょう。