資金ショートが予測できる段階ですぐにファクタリングの利用を検討し始めました
当社は土木系の建設業を行っています。これまで、様々な建設事業の下請けを行ってきましたが、その中でも公共事業に関するものは利益率も高く、非常に嬉しい仕事です。
しかし、今回受注していた高速道路建設の下請け工事中に、ある問題が発生しました。
この工事では、当社の他にも複数の企業が下請けをしていたのですが、その内の一社が倒産したため、急遽その穴埋めとして、当社に増員と車両の確保の依頼があったのです。
高速道路の延伸は約7年先まで計画されています。
ここでの依頼は今後受注枠を拡大できるまたとないチャンスとなるので、少々の無理をしてでも受けたいという気持ちでした。
一方で、土木系建設業は経費の半分以上が人件費なのでキャッシュフローは重要ですが、公共事業関係の売上入金は6カ月後と、支払いサイクルが遅いという特徴があります。
この仕事を引き受けた場合に、増員分を含めた従業員の毎月の給与や車両レンタル代について、売上入金を待つだけでは、資金ショートすることが目に見えていました。
元請け会社からは早急な返答を求められていたため、通るかどうか不明瞭な銀行融資審査を待っている時間もなかったので、当社が資金調達のために選択したのはファクタリングです。
実は3年前の着工時からこの高速道路建設を受注していることもあり、毎月安定した売掛金入金があることは売掛債権の信用にもつながりました。
今回の利用では1,500万円の売掛金のうち500万円を早期化することで、当面の人件費と先出しに必要な車両代金を得ることができました。
ファクタリング利用時に悩んだ「3社間契約」と「2社間契約」
ファクタリングについて検討していく中で悩んだことは、3社間にするか、2社間にするかということです。
ファクタリングの手数料は銀行融資と比べると圧倒的に高いため、少しでも安い手数料で抑えたいとなると3社間という選択になります。
しかし、建設業界では信頼性が重要であり、債権譲渡の承認を元請け会社に打診すれば「この会社大丈夫かな?経営が苦しいのかな?」と勘ぐられ、次の仕事の発注にも影響しかねません。
このような事情もあり、手数料は多くかかってしまいますが、1カ月もあれば銀行融資も間に合うため、取引先に通知をしない2社間のファクタリングを選択しました。
結果的に当社は、25人体制から50人体制へと2倍の規模を拡大できました。さらに、それに伴って年商も4億円まで成長できるのではと見込んでいます。
ファクタリングを利用している会社のうち30%は建設業だと言われています。
ファクタリングは割高な手数料によって調達コストがかかりますし、一時的なリスクも伴いますが、信頼性と柔軟性が重要な建設業界だからこそ一定の需要があるのでしょう。
以上、建設業の資金繰りが改善できたケース…でした。
様々な業界のファクタリング成功事例がありますので、是非チェックしてみてください。
ファクタリング成功事例