学生時代の知人の話なのですが、バブル期で金融機関も羽振りが良かった時代に就職しました。
特にその会社は日本有数の大手として知られていて、支店でさえも地方では大手の扱いでした。
同業企業の集まりでは若手社員も格が違うという雰囲気でいかにもブランド企業でした。
私は似たような金融関係の仕事をしていましたが、就職が少し遅かった分バブルが破たんし始めた影響はすぐに出てきました。
残業の割りにはボーナスカットなどあり、数年の違いで待遇が相当に変わったと思いました。
それでも知人の大手企業は相変わらずの雰囲気で、特に女性社員は残業に追われることも無く悠々としているように見えました。
バブル崩壊の始まりと共に多くの企業が業績悪化で経営縮小などしているときにも知人の会社は普段の仕事に変わりはないようでした。
地元に合った大きな企業の支店や地場企業がいくつか倒産しても、その会社はなんの影響もないようで、社員の方と話しても危機感は全くないようで、むしろ他の同業者の心配をしているくらいでした。
経営破たん、倒産というニュースはいきなり来るもので、地元も揺れましたが、聞くところによるとその会社のほとんどの社員には事前に通達はなく、ニュースや顧客からの問い合わせで知ったというほどだったそうです。
まさに寝耳に水で、家庭の有る社員は相当に大変だったということです。
知人も失職後はどのような仕事に就いたのかは分かりません。